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現代教養文庫
『日本の民謡(西日本編)』
 長田暁二・千藤幸蔵 編著
『日本の民謡(西日本編)』カバー
歌詞の注釈、民謡の発生や、流行した時代の社会的背景、その土地の歴史、地理的条件まで言及。
全曲の歌詞・楽譜を収録した民謡集成。


ふるさとの土から生まれ、人々の生業(なりわい)のなかで育まれ、人生の応援歌でもあった民謡――今日でも、季節ごとの祭りの主役であり、その土地の遺産ともなり、えも言われぬ味わいゆえに愛好者も多い。
本シリーズでは、現在歌われている民謡のなかから、代表的なもの200曲を選び、〈東日本編〉〈西日本編〉に分け、それぞれ100曲ずつ収め、全曲ともに、楽譜、歌詞を解説付きで収載した。
採譜は民謡奏者であり研究家でもある千藤による労作であり、解説は音楽文化研究家としてお馴染みの長田が蘊蓄を傾けた。生きている民謡の集大成である。
カバー写真(徳島・阿波踊)

 日本の民謡(西日本編) ◆目次◆

 北陸・東海地方
越中おわら(富山県)/筑子節(富山県)/トイチンサ(富山県)/伏木帆柱起音頭(富山県)/麦や節(富山県)/能登麦や節(石川県)/山中節(石川県)/三国節(福井県)/おばば(岐阜音頭)(岐阜県)/郡上節(十種)(岐阜県)/高山音頭(岐阜県)/ホッチョセ節(中津川甚句)(岐阜県)/ちゃっきり節(静岡県)/ノーエ節(農兵節)(静岡県)/岡崎五万石(愛知県)/十四山音頭(愛知県)
 近畿地方
伊勢音頭・川崎(三重県)/尾鷲節(三重県)/桑名の殿様(三重県)/鈴鹿馬子唄(三重県)/大津絵(長頭翁)(滋賀県)/江州音頭(滋賀県)/淡海節(滋賀県)/祗園小唄(京都府)/福知山音頭(京都府)/宮津節(京都府)/河内音頭(大阪府)/堀江盆踊唄(大阪府)/淀川三十石舟舟唄(大阪府)/酒造祝唄(難の酒造唄)(兵庫県)/篠山節(デカンショ節)(兵庫県)/菅笠節(兵庫県)/初瀬追分(奈良県)/吉野木挽唄(奈良県)/串本節(和歌山県)/熊野川筏節(和歌山県)/根来の子守唄(和歌山県)/日高川甚句(日高川)(和歌山県)
 中国地方
貝殻節(鳥取県)/三朝小唄(鳥取県)/隠岐祝い音頭(島根県)/しげさ節(島根県)/関の五本松(島根県)/安来節(島根県)/下津井節(岡山県)/高梁川舟唄(岡山県)/ねんね守の唄(中国地方の子守唄)(岡山県)/敦盛さん(広島県)/音戸の舟唄(広島県)/広島木遣音頭(広島県)/三原ヤッサ(広島県)/男なら(オーシャリ節)(山口県)/ヨイショコショ節(山口県)
 四国地方
阿波踊(阿波よしこの)(徳島県)/徳島麦打唄(徳島県) 西粕谷の粉碾節(徳島県)/一合蒔いた(讃岐盆唄)(香川県)/金毘羅船々(香川県)/伊予万歳(松山名所づくし)(愛媛県)/宇和島さんさ(愛媛県)/しばてん音頭(高知県)/よさこい鳴子踊(高知県)/よさこい節(高知県)
 九州地方
九州炭坑節(福岡県)/久留米そろばん踊(福岡県)/黒田節(福岡県)/正調博多節(福岡県)/博多子守唄(福岡県)/博多節(福岡県)/梅干(佐賀県)/岳の新太郎さん(ざんざ節)(佐賀県)/島原の子守唄(長崎県)/長崎のんのこ節(長崎県)/長崎浜節(長崎県)/長崎ぶらぶら節(長崎県)/五木の子守唄(熊本県)/牛深ハイヤ節(熊本県)/おてもやん(熊本甚句)(熊本県)/キンキラキン(熊本県)/豪傑節(熊本県)/田原坂(熊本県)/ポンポコニャ(熊本県)/よへほ節(山鹿灯籠踊)(熊本県)/宇目の唄喧嘩(大分県)/久住高原(大分県)/関の鯛釣唄(大分県)/鶴崎踊・左衛門(大分県)/鶴崎踊・猿丸太夫(大分県)/いもがらぼくと(宮崎県)/刈干切唄(宮崎県)/シャンシャン馬道中唄(宮崎県)/稗搗節(宮崎県)/日向木挽唄(宮崎県)/鹿児島小原良節(鹿児島県)/鹿児島ハンヤ節(鹿児島県)/串木野さのさ(鹿児島県)/新安里屋ユンタ(沖縄県)/谷茶前節(沖縄県)/てぃんさぐぬ花(沖縄県)/西武門節・正調(沖縄県)

 主な参考文献

 あとがき
……《歌は世につれ》の言葉どおり、あらゆる唄は時代、風俗、習慣、文化などの影響を受けて変化 してきた。それは民謡といえど例外ではなかった。いやいや時代の流れに応じて微妙に変化順応してきた民謡が、多く生き長らえていると思っている。そしてまた、時代のニーズに応じて新しい民謡が生まれる必然性があったのである。
 古き伝統を守り、芸能を伝えていくことは現代人のとても大切な責任であり、一方大衆の中から新しい民謡が生まれて活性化していくのも自然ななりゆきである。ただ古い民謡だけに固執し、現代のニーズに応じることを怠ると、民謡は現代人、とくに若者とますます断絶してしまって、大衆が理解できぬ唄と化し、やがて消えてしまう運命を辿る。そうならぬよう切に願っている。
 現実に全国を見回わすと、町起こしや村起こし、観光開発など地域振興策の一環に民謡が上手に使われて大衆の唄になり、地域の活性化につながっている市町村も沢山ある。こうして使われている唄は見事に二十一世紀に生き残れるだろう。そうした具体例もできるだけ記述した。……
 一九九七年十二月 長田暁二

  本文カット 小林敏也

◆東日本編 ISBN4-390-11604-5 本体価格1200円
 368頁 1998年9月発行
◆西日本編 ISBN4-390-11605-3 本体価格1200円
 384頁 1998年5月発行

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